音量や定位、エフェクトを調整して、マルチトラックから2トラック、立体音響(7.1.4ch)などへまとめる最終段階です。(マスタリングも最終的にありますが。)

立ち合いのない場合、素材をweb転送などでデータを転送いただき、作業完了後にデータ納品させていただく形式でございます。修正箇所などのやり取りは、基本メールになります。立ち合いでのミックスチェックの場合、別途スタジオ料金が発生いたします。
立ち合いミックスの場合、スタジオ料金、エンジニア料金のみでございます。

素材データ
オーディオフォーマット:.wavまたは.aiff
サンプリングレート:44.1k/48k/88.2k/96k/176.4k/192k (48k以上を推奨)
ビットレート:16/24/32bit (24bit以上を推奨)

- 全トラックのスタート位置を揃えてください。
- 録音したままのサンプリングレート、ビットレートで書き出してください。
- 明確なエフェクトがあるトラック(Gt、Synthなど)は、ドライとウェット両方あると助かります。
- できれば、ラフミックスを添付してください。
- 最終的なイメージの参考音源があれば、ご指示ください。

料金
- 2トラック カラオケ + 1x ヴォーカル ¥11,000〜
- マルチトラックミックス ¥33,000〜
お見積りいたしますので、お気軽にお問い合わせください。


基本的なミックス工程
多種多様な見解があるので、これが正解というのがありませんが、基本的なフローです。
ご自身でミックスされている方も多いと思いますので、ご参考にまでしていただけますたら幸いでございます。

- ZeroStudio-tokyoで最も大切にしているのが、曲の初期衝動、イメージです。
レコーディング初期段階で、サウンドキャラクターを持ちましょう。デモの段階で全体の最終イメージを決めておきます。
大抵、初期衝動、イメージが最高です。これさえブレなければ、OKです。

- トラックの整理
Dr/ Perc/ Ba/ Gt/ Key/ FXなど決まりはありませんが、自身でわかりやすいトラック名をつけ、バスにまとめます。
あとで処理する際に、同じ空間を作りやすくなり、そもそも作業が楽になります。

- 音量の調整
・エフェクト処理などの前に、基本バランスを整えます。後々の処理でクリップしない様にする目的もあります。
・ヘッドルームとダイナミクスを気にしながら調整していきます。
・メインの要素に注意して、音量の大きい箇所(サビ)から作っていくと早いかもしれません。
・ミックス中の音量は、75〜85 dB SPLが良いと言われています。大まかにミックス中に人と通常の会話が出来る音量が目安です。
・24ビット以上でミックスしましょう。ノイズフロアと解像度の低下に効果的です。
・最後に一気にコンプレッサーをかけるのではなく、いろいろな段階で優しくコンプレッションを追加、コントロールします。
・必要に応じて、同じ工程を繰り返し、ヘッドルームに余裕のある音量に調整していきます。

-定位
パンニングを使って、ミックスの幅を決めていきます。
おおよそドラムのKickやBaなど低音楽器はセンターに設定し、それを中心として作業を開始します。
全てが真ん中にあると、ごちゃごちゃ、のっぺりしたミックスになってしまいます。

- プロセッシング_EQ
よくミックスで想像される工程(EQ、Comp、Rev)などを使う工程です。
・EQ いろんなやり方、考え方があります。まず、低音・中音・高音とカテゴライズされる楽器。例えばベースは、低音。スネア、ハイハットは、中高音が強くでます。実際には、どんな楽器も低域から高域までなにかしらのキャラクターがある。ということを考えておけば良いと思います。
・メインのトラックを活かすため、にマイナスEQをします。例えば、すべてのトラックの低音をブーストしても、キックやベースが聞こえてきません。邪魔になっている低音を切ることで、聞こえてほしいキックやベースが聞こえてきます。
・各社から多種多様なEQがでています。それぞれ特徴があるのでトライ and エラーあるのみです。

-コンプレッション
音量の大小を均一化してくれるプロセッサーです。ダイナミクス(音の大小)は、必要で大切です。が、ミックスの中であまりにも大小の差が激しいと、最適なバランスが取れなくなります。
また、コンプを使わずにフェーダー調整で音量を整えていくことも可能ですが、現実的ではないかもしれません。コンプとフェーダーを使って、最適なバランスを作ります。
EQ同様、さまざまな種類、特製のコンプレッサーがありますので、色々試して目的に適切なモノを使います。

-リヴァーブ
大きく分けて、現実的なナチュラルリヴァーブと特殊効果を狙ったリバーブがあります。
ナチュラルリヴァーブは、リアルなアコーステック空間を作り出すことで、想いのほか繊細な設定は必要です。私はEarly Reflection(初期反射値)のバランスを気にする様にしています。
特殊効果を狙うには、目的に近い音がみつかるまでプリセットを活用します。また、EQでリヴァーブ音の低域、高域を削ったりします。リヴァーブ成分で、他のトラックが崩壊することはないので、色々試しましょう。

- リファレンス音源の活用
他の曲と聴き比べてみることで、聴感バランスをリセットし、ミックス状態を把握し易くなります。

この様なプロセスを一度で完結出来ません。戻って再度調整をひたすら繰り返すことで、作り上げていきます。
『How to』的な本、記事もありますが、参考にするのは近道です。が、すでに古い感性で書かれているかもしれません。
正しい方法は決まっていないので、最終的には思った通りにやってみましょう。